1DAYcafé @c:hord hayama【ロートレックの食卓】

event / c:hord hayama

日 時:6月29日(日)13時〜16時

場 所: c:hord hayama 
神奈川県横須賀市秋谷5611

会 費 : 税込¥11,000(ドリンク別途)
    *当日現金にてお支払いください

定 員: 10名程度 

申込み:bookcafe@chord.co.jp

◆件名 「ロートレックの食卓予約」

◆本文
①お名前
②ご住所
③当日連絡のつく連絡先
④車でいらっしゃる場合はその旨

上記4項目を明記してお申込みください。
折り返し受付のメールをお送りいたします。
*上記@chord.co.jpのドメインから届くようメール設定をお願い致します。

画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

生い立ち

アンリ・マリー・レイモン・ド・トゥールーズ=ロートレック=モンファ(1864/11/24 〜1901/9/9)

めちゃくちゃ長い名前を持つこのフランス人画家は、南仏アルビの城で貴族(伯爵家)の長男として生まれ、幼少期には「小さな宝石(Petit Bijou)」と呼ばれて家中から可愛がられて育ちます。

事実と異なり一般的には小児麻痺と思われていますが、13歳で左の大腿骨を、14歳で右の大腿骨を骨折する不幸に見舞われて下半身(両脚)のみ成長が止まってしまったようです。

現代の医学的見解では彼の症状は、近親婚に起因する骨粗鬆症や骨形成不全症などの遺伝子疾患であったと考えられているとか。

皮肉にもこの事故(病?)により、彼は母親と移ったパリで画家として大成することになります。(父親も本人も立派な軍人になることを希望していたらしいので)

酒とロートレック

酒と娼館に入り浸ったロートレック。パリではアブサン酒とワインを浴びるほど飲んでいたとか。

ロートレック伯爵家所有のシャトーマルロメは、ボルドー近郊の小さな町マルロメに佇む5世紀にわたって栽培されてきた43ヘクタールの葡萄園を有するワイン醸造所で、”上等なマルロメ酒”と呼び料理レシピを残しています。

晩年、梅毒とアルコール中毒で療養していた彼はこの城で、両親に看取られて生涯を終えています。

現在は、フィン家によって遺産を保存しつつシャトー・トゥールーズロートレックとしてワインを作りながら、アート、ワイン、美食、そして幸福を中心に、マルロメの世界を紹介しているとか。

因みに、ロートレックの生家ボスク城は、親しい間柄だった母方の従兄弟ガブリエル・タピエ・ド・セレイランが相続し、後にその末裔の女性によって博物館として管理されているそうです。

食事会では、このシャトー・マルロメのワインもご用意する予定です。

美食とロートレック

ロートレックが生まれ育った南仏のボスク城では、領主が狩った獲物をスケッチし、自ら代々伝わる秘伝のレシピで調理するのが日常で、子供の頃から城のキッチンに入り込み「料理人アンリ」と呼ばれていたロートレックにとって、料理も食べることも、もてなすことも、芸術であり暮らしの一部でもあったのでしょう。美食クラブMomoでは、自身で食事会の企画・招待状から手描きメニューまで念入りに作り込んで招待客をもてなしていました。

ロートレックが企画し作成した「牛乳パーティー」の招待状

ロートレック自身が書いたメニューイラスト

『La cuisine de Monsieur Momo』

画家ロートレックの没後約30年。少年時代からの親友であり画商のモーリス・ジョワイヤン氏により、ロートレック自身の残した資料をまとめて1930年に出版された料理書『La cuisine de Monsieur Momo』=独身モモ氏の料理法。

パーティーの有能なホストだった彼の一面を紹介したそのレシピ本にある200近いメニューの中から、日本人キュレーターにより現代に合わせてメニューを厳選して発刊された『ロートレックの食卓』

今回の料理は、これら2冊の品目から抜粋して構成してあります。

ちなみにMomoというのはロートレックのペンネームであり、またモーリス・ジョワイヤン氏と作った美食倶楽部の名称。

美食倶楽部MOMO 鉄の掟 8ヶ条

この美食倶楽部には以下のような掟がありました。

  • テーブルクロスと皿は白にすべし
  • 招待客は8〜10人に限るべし
  • 気心の知れた友人のみ招くこと
  • 食事は腹ぺこで臨むべし
  • 食事は大皿に盛って会場まで運ぶべし
  • 料理はテーブルの上でも温めておくこと
  • 食欲を妨げるものは許すべからず
  • ワインは存分にふるまわれるべし

“食欲を妨げるもの”には水も含まれており、食事中に水を飲まないようにと、テーブル上の水注ぎの中に金魚を入れたというエピソードも。

また、食欲よりも女性の魅力の方が勝ってしまうという理由でMomoの食事会の席は女人禁制だったそうです。

1DAYcaféは女人禁制ではありませんが、人数制限に関しては鉄の掟に偶然にも沿っています。互いに会話もできて、料理を提供する側としても丁寧に仕上げられるちょうどいい人数。(これ以上の人数だとキッチンは戦場となりがちなんですよね)

個人宅にて開催した「ロートレックの食卓」の様子はこちらから

1Day café @c:hord hayamaについて

コロナ禍から始まったc:hord hayama antiques&book caféでの予約制食事会・1Day café。

そのタイトルの由来は、まさに新型コロナが暴れ出してカフェ営業を中止していたコードハヤマで、外へ出かけられないならせめて料理で旅をしよう!をコンセプトに開けた、1日だけのカフェ営業でした。

緊急事態宣言発令が繰り返された当時、一度に集められる人数に制限もあり、席の間隔も広く取らなければならなかったため、少人数2部制で開催したことを覚えています。

以来毎年1〜2回(4〜7月のどこかと10月の最終日曜日)小嶋の個人的趣向に偏って、映画や物語、絵画などをテーマにして開催しています。

企画発案・料理 AMIGO KITCHEN 小嶋あゆみ

デザート ÉPICES(エピス) 飯村遥

会場・撮影 c:hord hayama(コードハヤマ)

 

過去回の様子はこちらから

1DAYcafé@c:hord hayama
1Day café @c:hord hayamaについてコロナ禍から始まったc:hord hayama antiques&book caféでの予約制食事会「1Day café」そのタイトルの由来は、...
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